最近「地上波などのテレビ番組を見ない」という人も増えてきました。その中の要因の1つとして「VOD-動画配信サービス-」が充実してきたことが挙げられます。
今やパソコン、スマホ、タブレットは1家に1台を超えるレベルで普及しています。それと同時に「いつでも、どこでも動画が楽しめる」という状況が整ってきました。
月額料金を払うだけで見放題、ビデオショップと違って「見た作品を返却しに行く手間がない」などのメリットに加え、テレビの前でじっくり腰を据えて見ることもできれば、車内の後部座席やはたまたお風呂の中でも好きな番組が楽しめる…。
これが「VOD-動画配信サービス-」です。しかし、VODと一口に言っても月額料金や無料体験期間、メリット・デメリットは大きく異なるため「どれが自分に合っているかがわからない!」というユーザーも多いのでは?
今回はそんなVODの中でも料金形態や使用感などから、各VODを徹底比較し、VODの選び方、あなたに合う動画配信サービスをご案内したいと思います。
動画配信コンテンツ(ビデオ・オン・デマンド)とは
動画配信コンテンツVOD(ビデオ・オン・デマンド)とは、視聴者が観たいタイミングで様々な動画コンテンツを視聴できるサービスを指します。
これまではビデオショップにレンタルしに行っていたようなDVD等が、パソコンやスマホ、タブレットなどの端末とネット環境があれば、一歩も外に出ることなく家に居ながら楽しめるようになりました。
楽しめる映像コンテンツの内容は、主に公開済みの映画や放送済みの放送番組、そして動画配信サービス独自の映像コンテンツとなっており、料金形態は「月会費や年会費を支払うと多くのコンテンツが観放題になる」というスタイルのものが多いです。
各サービスによって月額料金、配信動画などが変わってくるため「アニメが見たい!」という人もいれば「洋画が見たい!」あるいは「邦画やバラエティ番組が見たい!」という人もいるでしょう。
VOD(ビデオ・オン・デマンド)には、それぞれ得意ジャンルがあるので、自分に合ったVOD(ビデオ・オン・デマンド)を見つけるということが重要です。
動画配信サービス(VOD)の選び方
料金形態で選ぶ
数ある動画配信サービスの中には、月額料金が300円程度のものもあれば、2000円程度かかるものもあります。
基本的には「料金が高い=動画のコンテンツ量が多かったり、痒い所に手が届くようなサービスが充実している」ということが多いですが、サービスの内容については利用者にとって合う・合わないが大きく出る部分と言えるでしょう。
月に10本以上の動画を見ることが確実な方と「月に2本~3本見られればいい」という人では、求めているサービス内容も大きく変わってきますので、元が取れるかどうかという視点から月額料金を見ていくことをオススメします。
動画コンテンツの量や質で選ぶ
動画配信サービスには、それぞれ得意なジャンルと苦手なジャンルがあります。
例えば「アニメを楽しみたいなら○○!」「バラエティ番組を楽しみたいなら○○!」という、ある程度の特徴はありますし、中には「特にコレというジャンルは無くて、幅広く楽しみたい!」という方もいることでしょう。
取り扱われている動画コンテンツの量、そして自分が求めている動画ジャンルが配信されているかどうかは重要です。
まして、各動画配信サービスには「そのサービスでしか見られない独自の動画コンテンツ」も用意されていることが多く、ご自身で楽しみたいと思う動画が独占コンテンツである場合は、必然的に該当するサービスを選ぶ必要が出てくると言えます。
「オフライン視聴が可能かどうか」で選ぶ
動画配信サービスの利用を検討しているという方の中には、必ずしも「家で楽しみたい」と考えている人ばかりではないはず。「移動中に楽しみたい」と考える人もいれば「出先で楽しみたい」という方もいるでしょう。
そんな時に重要なのが「オフライン視聴が可能かどうか」という点です。
オフライン視聴が可能であれば、自宅などWiFi環境にある時に視聴したいコンテンツをダウンロードしておき、出先では通信料を消費せずに映像コンテンツが楽しめるようになります。
逆に「動画を見る時は、お家のテレビ画面一択!」という人であれば、オフライン視聴の有無は考慮する必要はありません。
「何の端末で楽しもうと考えているか」で選ぶ
動画配信サービスの中には、何の端末に対応しているかも大きく変わってきます。
大半がスマホ、タブレット、PCなどに対応しているのに対し、中には「パソコン画面よりも大きいサイズの、テレビの大画面で楽しみたい」という人も少なくないでしょう。この場合は、若干の注意が必要です。
どの動画配信サービスでも「パソコンとテレビをHDMIケーブルで繋ぐ」という方法であれば、テレビの大画面で楽しむことも可能ですが、利用者の中には「パソコンとテレビの両方を、自分だけで占領することはできない」という人もいるはず。
そういう方にとっては「amazon fire tv stick」「Google Chromecast」などのスマートTVデバイスが使いやすいのですが、これが利用できるものとそうでないものがあるので、スマートTVデバイスを使用してテレビで動画コンテンツを楽しみたいと考えている人は注意しましょう。
おすすめ動画配信サービス一覧
U-NEXT
U-NEXTの概要・特徴まとめ
月額料金:1990円
配信本数:120000本以上
無料体験:31日間の無料トライアル
画質:SD / HD / 4k
オフライン視聴:OK
端末同時視聴:OK(最大4アカウントまで)
月額料金が約2000円ということで、他のサービスと比較すると金銭的に気になる所ですが、配信動画数が12万本以上ということで、幅広いジャンルの動画コンテンツに対応しているというのが強みです。
そのため「特に見たいジャンルというのは無い」という人が、最も助かる動画配信サービスと言っていいでしょう。ラインナップを眺めているだけでも、見たい作品が次々と出てくると思いますよ。
最新作・書籍・コミックの購入・映画チケットの割引に使用できるポイントも付与されますし、動画配信サービスだけでなく雑誌などの読み放題も可能になるため、月額料金の高さを十分にカバーできるほどの充実したコンテンツ内容と言っても過言ではありません。
同時に4つまでのアカウントで楽しめるため、4人でシェアすれば1人当たり500円の負担になりますし「子供にアニメを見させている間に、自分は映画を楽しむ」なんてことも可能です。
U-NEXTのメリット・デメリット
- 取り扱っているコンテンツ量が膨大
- 特集コーナーで見たい動画が検索しやすい
- 高画質、オフライン対応と使い勝手は抜群
- 雑誌読み放題、アダルトコンテンツにも対応
- 月額料金が高い
U-NEXTのメリットは「痒い所に手が届く、非常に万能な動画配信サービスであること」と言っていいでしょう。ただし、そのしわ寄せが月額料金というカタチになって現れているという感じですね。
ただし、この動画サービスの中には新作の視聴に使用できるポイントなどが付いているため、実質的な料金という言い方をすれば、他の動画配信サービスと比べてもそんなに高くもないと言えるのではないでしょうか。
成人男性には嬉しいアダルトコンテンツにも対応していますが、これは子供には見られないように設定することも可能なので、家族で使用する際も安心してください。
U-NEXTはこんな人におすすめ!
「特にコレが観たい」という明確な目的がない
家族複数人でそれぞれ別の動画を楽しみたい
新作タイトルに目移りしてしまう
初回利用時のみ、公式サイトにて31日間の無料体験が可能です。
fulu
fuluの概要・特徴まとめ
月額料金:933円
配信本数:40000本以上
無料体験:14日間の無料トライアル
画質:SD / HD
オフライン視聴:NG
端末同時視聴:NG
前項で紹介したU-NEXTと比較すると、全体的なコンテンツの量や利便性は劣るものの、半額程度の月額料金ながらも幅広いジャンルを網羅しているという特徴です。
洋画、邦画、アニメなど幅広くカバーしているので、特に明確な目的を持っていないユーザーでも楽しみやすい動画配信サービスと言えるでしょう。
悪く言えば「コンテンツ量が少ない」とも言えますが、必要最低限のレベルで全てのジャンルを網羅していますし、考え方によっては「無駄がない」とも言えるので、動画コンテンツの少なさはそこまで感じないんじゃないかと思います。
fuluのメリット・デメリット
- 追加料金なども無く、分かりやすい見放題
- 色んなジャンルの動画を幅広くカバー
- 新作に対するレスポンスが悪い
- 使い勝手がやや不便
多くの動画配信サービスの中では「これとこれは見放題の対象だけど、これは別途料金がかかります」というコンテンツが設けられています。
特に新作や独占コンテンツがその対象になっていることが多いのですが、良くも悪くもfuluにはそのような「課金することで新たに見られるようなサービスがない」ので、本当の意味での動画見放題が実現されていると言っていいでしょう。
難しいことは一切なく、月額1000円程度でfulu全ての動画が好きなだけ堪能できるという分かりやすさが最大のメリットです。
一方で、オフライン対応なので外(wifi環境外)で楽しむのにはやや敷居が高いということや、新作が配信されるようになるまでの期間が長く、他の動画配信サービスのように「ちょっとお金払ってもいいから、新作が見たい」という融通が利かないというデメリットも。
あと同時視聴もできないため、家族など複数人で楽しみたいという場合にも不向きかもしれません。
fuluはこんな人におすすめ!
動画を楽しむのは家族で自分1人、あるいは楽しみたい時間が他の人と被らない
それなりの料金で色んな動画コンテンツが楽しみたい
有料と無料などのややこしい話が面倒に感じるので、分かりやすいサービスを求めている
初回利用時のみ、公式サイトにて2週間(14日間)の無料体験が可能です。
Amazonプライムビデオ
Amazonプライムビデオの概要・特徴まとめ
月額料金:325円(年間3900円)
配信本数:非公開
無料体験:30日間の無料トライアル
画質:SD / HD / 4k
オフライン視聴:OK
端末同時視聴:OK(3台まで)
Amazonを多用する人にとっては、この動画配信サービスが無くても十分すぎる恩恵が得られたうえに、そのオマケのような感じで動画見放題のサービスが付いてくるので、豪華すぎるオマケというようなイメージがあります。
他のVODと比較しても動画コンテンツの量は決して多くはありませんが、月額300円程度でAmazonの送料無料や定期便の割引サービスを受けながら動画も楽しめるという意味では、非常にお得な内容と言っていいでしょう。
お笑い番組が好きな方であれば、ダウンタウンの松本人志さんが企画した「ドキュメンタル」などのお笑い番組が楽しめるのもAmazonプライムビデオのみの特権となっています。
このように、意外と「Amazonプライムでしか楽しめない作品」が多いのも特徴です。
Amazonプライムビデオのメリット・デメリット
- 色んな優遇サービスの中のオマケ要素で動画が楽しめる
- 月額325円という圧倒的な安さ
- 動画コンテンツの量や質は低い
- Google Chromecastは公式非対応
最大のメリットは「Amazonでの買い物が優遇されたうえで、このような動画が楽しめるようになる」という部分です。
ハッキリ言って、Amazonで日用品なども購入しているという人はプライム会員になった方が絶対にお得なのですが、それに加えてこのような動画配信サービスが楽しめるというのは非常に大きなメリットだと断言できます。
コンテンツ量やamazon fire tv stick無しでの操作方法には多少の難があるものの、月額料金が325円で楽しめるということを考えたら十分すぎる内容です。
ちなみにスマートTVデバイスとして「amazon fire tv stick」を購入したという人は問題ありませんが、他の動画配信サービスの視聴目的で「Google Chromecast」を選択したという人だと、Amazonプライムの場合は使い勝手が悪いかもしれません。
Amazonプライムビデオはこんな人におすすめ!
Amazonでよく買い物をする
とにかく安いVOD(動画配信サービス)を探している
小さい赤ちゃんがいるというご家庭では、おむつなどのベビー用品を定期購入しているという方もいるのではないでしょうか。
そういうユーザーが「子供向けのアニメ番組を視聴する」という使い勝手で言えば、間違いなく最高峰のVOD(動画配信サービス)だと思います。
初回利用時のみ、公式サイトにて30日間の無料体験が可能です。
FODプレミアム
FODプレミアムの概要・特徴まとめ
月額料金:888円
配信本数:15000本以上
無料体験:1ヶ月間の無料トライアル(要Amazonアカウント)
画質:SD相当 / HD相当
オフライン視聴:NG
端末同時視聴:OK(最大5つまで)
フジテレビが提供しているサービスということもあり、とにかく「フジテレビが制作してきたコンテンツ」に特化しているのがFODプレミアムの特徴です。
そのため「とりあえず何かしらの動画が見たい」という人にはオススメしにくく、どちらかと言うと「フジテレビのドラマやバラエティ番組が楽しみたい」という目的が明確なユーザーにオススメします。
フジテレビの往年のドラマが見放題になるかと思いきや、意外とそういうワケでもなく、見放題の対象になっている作品とそうでない作品があるのが玉に瑕。
しかし、毎月付与される100Pと、8の付く日に付与される1200P(400P×3)は、有料動画や電子書籍の購入に使用することができるため、よほどのヘビーユーザーでもなければ十分に満足できると思いますよ。
まして、フジテレビの動画コンテンツは、他の動画配信サービスにおいて有料でも見ることができないものばかりなので、これらが見たいという人はFODプレミアム以外の選択肢がないと言っても過言ではないでしょう。
FODプレミアムのメリット・デメリット
- フジテレビ制作の独占コンテンツが多い
- 雑誌が読み放題
- フジテレビの番組に興味が無かればメリット無し
- スマートTVデバイスに対応していない(2018/06現在)
FODプレミアムのメリットは、その名の通り「フジテレビのコンテンツに強いこと」であり、デメリットは「フジテレビのコンテンツ以外に弱い」という、非常にわかりやすい部分です。
言い方を変えれば、コードブルー、ガリレオ、古畑任三郎、GTO、大奥、ナースのお仕事、昼顔など…。フジテレビが制作してきた邦画ドラマを堪能したいという人であれば、FODプレミアム一択と言ってもいいでしょう。
フジテレビ制作のコンテンツに特化しているということで、テラスハウス、あいのりなどのバラエティ番組も充実していますよ。そしてこれらのコンテンツは、他の動画配信サービスでは楽しめないようなものばかりです。
ただし、洋画や海外ドラマなどのコンテンツには弱く、幅広いジャンルをお求めの方には物足りなく感じてしまう内容となっているのも事実ですね。
あとは「amazon fire tv stick」「Google Chromecast」などのスマートTVデバイスに対応しておらず、他の動画配信サービスと比べてテレビで見るための敷居が高いという部分は大きなデメリットと言えるでしょう(後々対応すると発表しています)。
FODプレミアムはこんな人におすすめ!
フジテレビの邦画ドラマが好き
フジテレビ制作のバラエティ番組を楽しみたい
リアルタイムでフジテレビで放映されているドラマ・バラエティを毎週欠かさず楽しんでいるという人には、見逃してしまった作品を期間限定で楽しめるサービスも用意されています。
これを利用することで、いちいちHDDに録画する手間などからも解放されますし、お好きな時にお好きな場所で、ドラマやバラエティ番組が楽しめるようになるでしょう。
DMM見放題chライト
DMM見放題chライトの概要・特徴まとめ
月額料金:540円
配信本数:厳選した5000本以上
無料体験:2週間の無料トライアル
オフライン視聴:NG
本来の動画配信サービス、VODであれば1000円以上の月額料金が掛かることが多い中、本サービスの月額料金は540円です。
DMM.comと言えば様々なサービスを提供している会社になりますが、動画配信サービスに関しては良くも悪くも非常に尖っていて「他のサービスとは比較しにくい独特なサービス内容」と言っても過言ではありません。
DMM見放題chライトのメリット・デメリット
- 月額料金が500円程度で楽しめる
- アダルト、アイドル、バラエティは充実している
- 映画やドラマ目的では物足りない
メリットは金額的に安いことですが、通常のVODに求めているような動画コンテンツを期待すると痛い目に遭うユーザーが多いと思います。
それくらい内容が非常に尖っているので注意が必要です。
厳選した5000本以上の動画というのは、どう厳選したのかという疑問が残るくらい、非常に特殊なチョイスとなっています。
特にバラエティー動画、アイドル動画、エロ動画が大半を占めており、普通に「映画やドラマを楽しみたい」というユーザーのニーズを満たすことは無理な動画配信サービスと言ってもいいかも。
DMM動画見放題chライトはこんな人におすすめ!
お笑い番組が好き
アイドルのイメージビデオが見たい
エロ動画が見たい
基本的には男性向けの動画配信サービスと考えて間違いないでしょう。
一応、芸人さんのライブ映像コンテンツなんかも割と充実していましたが、クセの強いラインナップが気になる所です。
それでも月額料金は安いですし、初回登録時なら2週間の無料体験もできるので、興味のある方は体験してみてはいかがでしょうか。
最後に
一昔前まではビデオショップに借りに行って、期間内に返却しに行くというのが当たり前だったのに、ここ数年のうちに随分と便利になったように思います。
VOD(動画配信サービス)を利用することで、暮らしが豊かになるのであれば、これを使わない手はないでしょう。
映画やドラマ、アニメ、バラエティ番組などのコンテンツ・エンターテイメントが好きな方は、ぜひこれらのサービスを有効活用し、ストレス解消などに役立ててみてはいかがでしょうか。