1990年代後半に少年サンデーで連載されていた「サラダデイズ」ですが、私が青春時代に好んで読んでいた漫画の1つになります。当時は非常に新しい雰囲気を感じさせる絵のタッチと、基本的にはどこから読んでも問題ない短編集という手軽さに惹かれて少ないお小遣いを使って単行本を購入していました。
久々に見つけたら懐かしさのあまり勢いで購入してしまったのですが、相変わらず面白いですね。想像していたよりも古臭さみたいなものは感じませんでしたし、今の若い読者の方たちが読んでも楽しめるんじゃないかと思いました。そこで今回は、新・正統派恋愛コミック「サラダデイズ(全18巻)」の魅力について紹介します。
サラダデイズってどんなマンガ?
基本的にはオムニバス形式になっていて、色んな恋愛ストーリーがごちゃ混ぜに集約されているという感じのマンガです。中にはシリーズ化しているものもありますが、基本的には「読み切りの集合体」と思っていて問題ないでしょう。
押さえられている範囲は幅広く、よく少女漫画で見るような恋愛ものが始まったかと思えば、非現実的なファンタジーチックな物語が始まったりなど色んな色を見せてくれるマンガです。少年漫画ではありますが、すべての根底にあるテーマは「恋愛」なので、女子にもおすすめしたいマンガです。
サラダデイズの好きなエピソードを幾つか紹介
理想の彼氏(第1巻)
コミックス1巻
ちょっとした天体ブームが巻き起こったときに、天体オタクと称されていた男子と付き合い始めたものの、いずれブームは去ってしまい、見た目がパッとしないことから「付き合っていることが恥ずかしい」と思うようになってしまった女の子の話です。ちょっと幼さ全開で「クサイ」と感じてしまう場面も多々ありますが、初めて読んだ日から10年以上経っているにも関わらず、全く色褪せることなく私の心の中に残っています。
日菜子と端午(第3巻)
コミックス3巻
前から気になっていた女の子と年齢の話になったときに、彼女が「年上の男性が好き」と言っていたのを聞いてイケると思ったのも束の間、彼女が実は年上だったことから自分の年齢を偽って付き合い始めたものの、引っ込みがつかなくなってしまった男の子の話です。
このマンガが出版された1年後とか2年後くらいで「やまとなでしこ」っていうフジテレビの月9ドラマ(堤真一さんと松嶋菜々子さんが主演のやつ)があって、それも嘘から始まる恋ってのがテーマになっているんですけど、そのせいもあってか非常に印象深く残っているお話です。
約束の果て(第13巻)
コミックス13巻
「1ヶ月に5回以上の約束を破ってしまった場合は別れなければならない」というルールのもと交際している2人の物語です。今思えば「んなアホな」という冷めた目線で読んでしまう部分もありますが、当時はメチャクチャ夢中になって読んでいました。
話の流れ的には「落ち込んでいる時は励まさなければならない」という約束を守ったつもりが、実は「不機嫌なときはそっとしておかなければならない」という約束を破ることになってしまい、1ヶ月に5回の約束を破ってしまうというもの。話の着地の仕方が結構好きだったのを覚えています。
由喜と二葉
コミックス6巻
サラダデイズのメインコンテンツというか、1話完結型が多い物語の中にある唯一と言ってもいい長編ストーリーの物語です。この物語に関してはまさに王道の恋愛モノなので、本作のみずみずしい部分がギュッと凝縮されていると思います。そしてサラダデイズを語る上では切っても切れない部分と言っても過言ではありません。最終回を飾っているのもこの2人のお話なので、大きな見所になっています。
新連載も始動
ちなみに由喜と二葉の2人の物語についてはリメイク版みたいなものも出版されています。こちらは2016年にリメイクされた作品なので絵の雰囲気も新しくなっており、新しい読者にとっても読みやすく、過去作を知っている人からすると懐かしいと感じる仕上がりになっていると言っていいでしょう。
10年以上経ってからリメイクされるなんて根強い人気みたいなものを感じませんか?新作は全体的なフォルムが丸くなっていて、ほんわかしたような雰囲気になっています。
最後に
所々に公衆電話だったりなど時代を感じさせる背景が出てくるので、若干の古臭さみたいなものは感じてしまいますが、想像していたほどではありませんでした。なにより中身は色んな種類の話が詰め込まれているので、読む人にとってツボになる話が幾つか見つかると思います。恋愛漫画に興味がある人で特に若い世代か、本作品を青春時代に読んだことがあるという人におすすめです。
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