ここ数年の間にものすごい勢いで喫煙者の肩身が狭くなっているような気がします。
今では歩きタバコをしている人はほとんど見かけませんし、駅などの公共スペースに設置されている喫煙所や灰皿の数もだいぶ減ったように思います。
かく言う私も5年ほど前までタバコを吸っていて、何度か挫折しましたが何とか禁煙に成功しました(しています)。最初の3ヶ月くらいまでは「吸いたいなぁ」と思うことばかりだったものの、今では全くと言っていいほど「タバコが吸いたい」などとは思いません。
それでも最初の3ヶ月は本当に辛かったのを覚えています。禁煙に成功した要因としては様々な要素があると思いますが、兎にも角にも「止めたい理由を明確にすること」が重要です。今回はそんな話をしたいと思います。
なぜタバコを止めたいと思うのか
金銭的な問題に負担を感じている
タバコは年々値上がりしています。その金額の上がり方を見ていると、まさに「取れるところから取ろう」という政府の目論見みたいなものが垣間見えるのですが、今では1箱500円くらいになっているんでしょうか。
私が吸っていた当時は1箱300円くらいで、1日に1箱空けるくらいのペースでしたので、金額的には月に1万円ほどタバコに費やしていたことになります。月に1万円だとしたら年単位で考えると12万円です。12万円あったら色んなことができますよね。
今後、諸外国のタバコ税を見てもわかるように、日本のタバコ税はまだまだ値上げされていくことと思います。政府がうまい(ずるい)のは、徐々に上げていくという手法を取っていることです。
たぶん一気に1000円とかにされたら、心のどこかで「止めようかな」と思ったことがある人なら止めると思うんですよ。それが少しずつ上げられちゃうせいもあって「止め時を見失っている」という人も多いんじゃないでしょうか。
もし金銭的な問題で禁煙に取り組もうと考えているのであれば、目先のお金じゃなくて10年後、20年後を視野に入れて考えてみてください。きっと莫大なお金になっているという人が多いと思います。それをモチベーションに頑張ると言うのも1つです。
健康面での問題に不安を感じている
よく聞くのが「ガンになる可能性が高くなる」ということで、実際に「定期検診でお医者さんにタバコを止められた」というエピソードも聞いたりします。
ただ、身も蓋もないことを言ってしまうと「ガンになる人はなるし、ガンにならない人はならない」ということも言えてしまうんですよね。私の父親が頑なにタバコを止めないのですが、二言目にはそのような事を言うんです。
喫煙とがん:[国立がん研究センター がん情報サービス]
上記の表は、 国立がん研究センターが公表しているデータです。喫煙者と非喫煙者を比較した場合の相対リスクについて数値化してくれているのですが、軒並み高くなっていることが伺えます。
特に「食道がん」「喉頭がん」「肺がん」についての数値が非常に高くなっている点からも、喫煙と無関係とは言えないでしょう。
「たばこを吸わなければ、がんにならない」というわけではなく「たばこを吸わなければ、がんにならなかった可能性」が増やせると考えれば、禁煙に一生懸命になるのも決して無駄ではないと思います。
タバコの吸いにくさを痛感している
最近ではこういう考えの人も多いのではないでしょうか。度々バラエティー番組なんかでも「喫煙者だけがタバコ休憩という名目でサボっていてズルい」などという話題が取り上げられたりしていますし、公共スペースで考えると本当に限られた場所でしか吸えなくなっていますよね。
私の個人的な意見としては非喫煙者が喫煙者に対して「サボるな!」と言うのではなく「喫煙者も非喫煙者も同じように休憩すればいい」と思いますけど、喫煙スペースの縮小については世の中の流れがそうなっている以上、仕方ないのかなぁと思います。
常に「しばらくタバコが吸えなくなりそうだから、もう1本吸っておこう」みたいに考えるのも大変ですし、いっそのこと解放されれば楽だと思いませんか?
ちなみに私自身も「吸いたいと思った時に吸えないときが嫌」という理由で、禁煙を決意しました。
禁煙を決意したら行動に移す
『タバコを止めたい理由』を明確にしたら、あとは行動に移すだけです。私が思うに「禁煙は簡単じゃない」と思います。
私自身が色んな禁煙グッズを試しながらも、最終的には気合で止めたということもあり、禁煙の難しさや禁煙に躓いてしまう人の気持ちはよく理解しているつもりです。
アッサリ禁煙に成功する人はごく一部です。もし禁煙に失敗しそうになったら、そのときこそ『タバコを止めたい理由』を思い出してみてください。
半端な理由でもない限りは、禁煙したいという気持ちを後押ししてくれるキッカケになるでしょう。
場合によっては「宣言」するのもアリ
自分1人の力で禁煙できる人は、そうそういないような気がします。自分の頑張っている姿を人に見られていないにも関わらず、黙々と頑張れる人というのはごく少数です。
もし1人の力だと挫折しそうだと思うなら、周りを巻き込んでみてもいいと思います。
家族でも恋人でも友人でも誰でも結構です。自分にとって大切な人に対して「禁煙を宣言する」というのは、コスパが高い方法の1つだと言っても過言ではないでしょう。
誰しも「口先だけの人間」だなんて思われたくありませんから、人によってはコスト0で高いパフォーマンスを発揮してくれると思います。
最後に
ただ漠然と「止めたい」と考えるのと「明確な理由があって止めたい」と考えるのでは、明らかに後者の方がモチベーションも持続しますし、挫折しそうになったときの支えにもなってくれるはずです。
禁煙を思い立ったら、まずは「タバコを止めたい理由を明確にする」ことから始めましょう。