最近、様々なASP商品を扱っているのですが、とにかく色んな場所で「モンドセレクション」というワードを聞きます。
初めて聞いた時は「なんか凄そう!」と思ったものですが、あまりにもその数が多すぎて「モンドセレクションって凄いの?何なの?」と思っている人は、意外と多いのでは?
というわけで今回は、モンドセレクションとは何なのか、モンドセレクションは凄い賞なのかについて調べてみました。
モンドセレクションとは?
モンドセレクション(Monde Selection)は、食品、飲料、化粧品、ダイエット、健康を中心とした製品の技術的水準を審査する民間団体であり、ベルギー連邦公共サービスより指導及び監査を受け、モンドセレクションより与えられる認証(この組織では賞と表記している)である。1961年、独立団体としてベルギーの首都・ブリュッセルに作られた。
Wikipedia
4つのランクによる批評
100点満点の90点以上で優秀品質最高金賞(グランドゴールドメダル)
80点以上で優秀品質金賞(ゴールドメダル)
70点以上で優秀品質銀賞(シルバーメダル)
60点以上で優秀品質銅賞(ブロンズメダル)
優秀品質なんて言われてしまうと、いかにも「それを受賞した商品=良い商品」と思ってしまいがちです。
例えば化粧品なんかでも「モンドセレクション優秀品質金賞受賞」なんて言われたら、それだけで良い商品のように感じてしまうという人も多いのではないでしょうか。
一応、前向きには専門家や評論家が評価をしているということになっており、受賞できない商品もあるということなので、まことしやかに囁かれている「お金さえ払えば100%受賞できる」というものではないようです。
モンドセレクションの審査基準
味覚
衛生
パッケージに記載されている成分などが正しいか
原材料
消費者への情報提供
ではこのモンドセレクション、どのような審査基準になっているのでしょう。
審査項目は上記の5項目(味覚/衛生/パッケージなどに記載されている成分などが正しいか/原材料/消費者への情報提供)です。
味覚に関しては、私たちが一般的に「○○賞受賞」と言われたら、ここで評価されたんだろうなぁと思う項目だと思います。
普通に金賞を受賞している食品やお菓子だったら「相当、美味しいんだろうなぁ」って思いませんか?
まぁモンドセレクションは、そんなことを一言も言っていないので、私自身が勝手に勘違いをしているわけですけど…。
そして「衛生」「原材料」については何となく分かります。
食の権威と言えば「ミシュラン」ですが、ミシュランに選ばれるようなお店って大体が衛生的な外観をしているオシャレなレストランだったりしますし、原材料だってそれなりにこだわっている物が味覚にも繋がるでしょうからね。
ですが「パッケージに記載されている成分などが正しいか」「消費者への情報提供」って何ですか?
この「テストで点が取れなかったとしても、後でレポートを出せば赤点は免れる」みたいな制度が、ちょっとでもモンドセレクションが何なのかについて調べた人にとっては、不信感に繋がっている部分かもしれないですね。
「モンドセレクションは金で買える」疑惑
申し込むのに費用はいくら必要なのか
①申請代行費用:英語での資料作成や審査用商品の海外配送料、海外送金手数料など
②モンドセレクション審査費用:モンドセレクション自体の審査費用
申請代行費用については、自分で資料を作成したり海外配送などの対応ができるのであれば支払う必要は無いようにも思いますが、モンドセレクション公認のモンドエージェントという会社が代行業務を行っているようです。
その費用なんと35万円。
しかし、35万円はあくまで手付金のようなものです。
実際にモンドセレクションにエントリーするのにも費用が必要となります。
「3点目以降の応募費用って…就活生の面接じゃねーんだから」とか思いましたけど、1点の申込なら1250ユーロです。
1ユーロ130円とすれば16万円ちょっとですね。
まぁ一般人が獲得する資格なんかと違って、商売をするうえで商品に対して付加される価値ですから、それが50万円程度で手に入るとなれば、今のところはコストパフォーマンスがいいかもしれません。
(「モンドセレクション?なにそれ?美味しいの?」って人がいっぱいいるなら)
受賞率について
金で買えるという噂が出るからには、それなりに高い受賞率がないといけませんね。
どこかの大学の裏口入学だって、0点を合格点数にはできないでしょうから、まるっきり話にならないのであれば落選してしまうことでしょう。
というわけで、モンドセレクションの合格率について調べてみました。
2017年は、2965製品中420製品が最高金賞、1368製品が金賞と過半数が金賞以上に認証されており、90%以上の2691製品が銅賞以上に認証されているため、90%以上が何らかの賞を受け取れるのは多すぎるのではないかとの報道もある
Wikipedia
学校に置き換えてみましょうか。
2965人の受験者がいて、2691人が合格できる学校は「誰でも入れる学校」と言えるでしょうか。
私は今、自分で「誰でも入れる学校だな」って思いました。
一応、モンドセレクションの言い分としては「相対評価ではなく、絶対評価を用いている」ということなので、学校に置き換えたら「合格点を取った人はみんな合格」らしいです。
まぁそれはそれで全然いいんだけど、合格点…低く設定しすぎてやしませんかね?
モンドセレクション受賞商品を紹介
一目瞭然
アイケアサプリです。
一目瞭然というネーミングセンスや向日葵に囲まれたパッケージが評価されたのでしょうか。
ちなみに評価は最高レベルのグランドゴールドです。
これなら老眼も一気に改善するかも。
ファイラマッスルサプリ
マッスルサプリです。
ボディービルなどにも定評のある某芸人さんをイメージキャラクターに据えているのですが、優良誤認しがちな私が商品LPを読んだ限りでは…。
- 飲むだけで某芸人さんのような身体になれる
- ジムに通う時間が無い人、筋トレが長続きしない人でもOK(ムキムキになれるとは言ってない)
- 楽にマッチョになれる
みたいな感じでした。
これが「消費者への情報」で評価されたんだろうか…。
有機高原のごぼう茶
ベルギーの人が評価したお茶?
モンドセレクションに対する個人的なイメージ
最初は「なんかえらい賞を受賞したんだ」と興味を引かれる感じでしたが、最近はあまりにも目にする機会が多くて、ちょっと不信感のようなものを持っていました。
分かりやすく言うなら「最初は2つの商品が並んでて、片方がモンドセレクション受賞ならそっちを買ってたけど、最近はどっちでもいいかな」という考えに変わったという感じ。
確かにパッケージが綺麗っていうのは商品の魅力の1つですが、そんなもんは専門家に選んでもらわなくたって、こっちが気に入ったものを選ぶだけですし…。
ちなみに、モンドセレクション公認のモンドエージェントでは「パッケージや見た目など商品全体が高評価を受けた商品が金賞を受賞できている」というような内容の主張をしていて、それを聞いた時点では「あ、あまり関わりたくないやつだ」って思いましたね。
最後に
個人的には、やたらとグッドデザイン賞やらモンドセレクションやらを受賞する商品が多すぎる気がしていますが、この記事を書くにあたって色々調べてからは「まぁこっちが何の賞かも知らないで、勝手に判断しただけだしなぁ」と、少し残念な気持ちになりました。
まぁ世の中そんなもんですよね。
総選挙とやらで1位になるには、才能とか努力よりも大事な要素がありそうですし。
とりあえずモンドセレクションについては、受賞した物を否定するつもりはありませんが、受賞したからと言って「だったら何なの?」くらいに接した方が無難かも。
むしろモンドセレクションを掲げていない商品に対して「申し込めば受賞できるんじゃないの?」って思うことにしておきましょう。
モンドセレクションは関係なしに、自分の好きなものを選ぶのがおすすめです。