大々的にニュースなどで報じられることも多い『食中毒』ですが、その原因は様々です。食材の劣化はもちろん、不衛生なキッチンでの調理によるものが原因だという場合も少なくありません。
もちろん食中毒については、発生した際の規模の大きさなどから、レストランや料亭など『外食の場合』に多いものと思われがちです。しかし、実は一般家庭においても十分多いと言われています。
食材自体の消費期限などは目に見えるので、ある程度の注意はしているという方がほとんどだと思いますが、意外と見落としがちなのがキッチンスポンジの存在なんですよね。
というわけで今回は『キッチンスポンジを清潔に保つ方法』について、ご紹介します。
キッチンは菌が増えやすい
- 汚れ
- 水分
- 温度
雑菌にとっての快適な環境を構成するのは、上記の3つの事項です。この3つを兼ね備えている場所は、もれなく注意が必要だと言えるでしょう。
言わずもがなトイレは雑菌が繁殖しているようなイメージがありますし、お風呂もぬめりやカビなどから雑菌が繁殖しやすいイメージがありますが、キッチンも例外ではありません。
まな板でお肉やお魚を切ったときはシミやニオイが付いてしまう場合も多いですし、三角コーナーには残飯なども多く出てしまいます。これらは雑菌にとって非常に重要な栄養となってしまうでしょう。
また、使用頻度の高さなどのキッチンの特性上、水分を切っておくということが難しく、その都度拭くにしても非常に手間な部分です。
これらの要素を兼ね備えているキッチンは、トイレやお風呂場などに続き、家庭の中では代表的な雑菌が繁殖しやすい場所と言えると思います。そしてここで発生した雑菌は口に入ってしまうケースが懸念されるので、特に注意が必要です。
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キッチンスポンジ
シンク洗い用
「シンクの中の汚れを落とすのに、スポンジを使っている」という方は、非常に多いと思います。他にも、排水トラップや三角コーナーはブラシを使用したり、水気を拭き取るために布巾を使っているという方も多いのではないでしょうか。
これらは言わば『掃除用具』という観点で見ていると思うので、ある程度の高い頻度で汚れたら買い替えたりしていると思います。もちろん「汚い道具で掃除することほど、無駄なことはない」と言っても過言ではないと思いますので、こまめに交換するのがオススメです。
『掃除用具』という観点からすると、食器洗い用のスポンジに比べると、どうしても配慮が行き届かない部分があるかと思うので、小さいサイズで安い物でも結構です。替え用の物を常備しておくのが望ましいでしょう。
食器洗い用
問題はこちらです。油汚れがあるものに対して使用しているとはいえ、口にしたものに対して使っている道具ですから、意外と汚いという認識は持ちにくいように思えます。
ですがそれは大きな間違いであり、一説によると「台所のスポンジにおける雑菌数は、便座の20万倍以上」とも言われているようです。
食器洗い用のスポンジには、食器を洗うことで染み込んだ油汚れや食事の残りカスが付着するだけでなく、適度に湿っているという状況が多いですから、どうしても雑菌が繁殖しやすいと言えますし、雑菌まみれのスポンジで食器を洗っているとしたら・・・想像しただけでも怖いですよね。
対策
漂白剤で除菌
キッチンハイターなどを薄めてスポンジを浸し、5分ほど放置します。放置し終わったら水でしっかりすすぎ、しっかり乾燥させましょう。天日干しするのが理想ですが、なるべくホコリなどが付きにくい場所で、しっかり水を切ってから乾燥させるように注意してください。
少し手間はかかりますが、しっかり除菌することができるはずですよ。時間がある時に除菌してあげるのが望ましいと思います。
熱湯で殺菌
60℃以上のお湯で洗う方法が、非常に簡単でオススメです。「10分間煮沸したところ、スポンジの雑菌はゼロになった」という研究結果もあるようですが、毎回やるのは手間ですし、なによりスポンジの痛みが激しくなってしまいます。ガス代も結構かかってしまいそうですよね。
「それなら買い替えた方が早いのでは?」と思っていたら、どうやら「熱湯をかけるだけでも十分な効果が見込める」とのことでした。煮沸に比べると効果は落ちてしまうかもしれませんが、食中毒を防いだりするのには十分な効果が得られるようです。
スポンジの使用後に、ポットの残り湯をかけたりしておけば安心できると思います。
除菌効果のある洗剤
最近は「除菌もできる!」という謳い文句の食器用洗剤が多くなってきました。これを使わない手はありません。「毎日、漂白剤臭くなるのは嫌だ」という人は、こちらを漂白剤代わりに使用するのも1つではないでしょうか。
しかし、除菌効果のある洗剤については、確かにその効果は実験でも証明されているようですが、漂白剤などによる除菌に比べると、どうしても効果は薄いです。
スポンジ自体の抗菌効果にも同様のことが言えますが、あまり過信せずに上手に使っていくことが理想だと思います。ちなみに除菌ができる洗剤でスポンジ除菌をする際は「洗剤を十分に浸透させて、水を切ったりせずにそのまま置いておく」のが正しい方法のようですね。
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2個用意
浴室なんかもそうですが、シャンプーや石けんの残りカスは雑菌の栄養になります。もちろん水分も好ましくないですから、雑菌の栄養になるものは取り除く方法で、基本的に水気は切るのがオススメです(除菌効果のある洗剤などを使用する場合は、この限りではありません)。
乾燥させて使用していく場合は、2つ準備しておいて交互に使うのが効果的でしょう。そうすることで毎日、清潔なスポンジを使用することができるようになります。
おすすめキッチンスポンジ
ダスキン
汚れの落としやすさ、丈夫さ、水切りのよさなど、コストパフォーマンスが非常に高く、非常に人気のある抗菌タイプのスポンジです。その特徴から熱湯消毒がしやすいので、清潔に保つのも比較的簡単な商品だと思います。泡立ちもいいので、洗剤の使用量という観点からも節約が期待できそうです。
なにより「しっかりした作り」になっているので、長く使えるというのがポイントでしょう。どうしても除菌の頻度を高くすると傷みやすくなってしまうのですが、本製品は元がものすごく丈夫なため、ほとんど問題ありません。
最初は固くて使いにくいかもしれませんが、徐々に馴染んでいきます。100均のスポンジで間に合わせているという方には、ぜひ1度使ってみてほしいです。あまりにもの使いやすさに、腰を抜かしてしまうかもしれませんよ。
スコッチブライト
ネットが付いているタイプです。ネットが付いていることによって泡立ちが非常に良くなっているほか、食べ物の残りカスなどがスポンジ本体に触れにくいという構造になっています。
ネット付きスポンジは「ネット部分が破れやすい」という弱点が目立つ商品も多いですが、この商品は丈夫な作りになっているので、100均などで購入するような同様のスポンジよりもへたりにくいです。
スポンジ自体が非常に柔らかく、食器やコップなどが洗いやすいというのも大きなポイントと言えるでしょう。細かい溝の汚れなども見逃さずに洗えるというのが、大きなポイントですね。
最後に
台所はお家の中でも1、2を争うくらい清潔にしておきたい部分だと思います。特に食べ物をのせる食器や調理に使用する道具を清潔にするためにも、それらを綺麗にするスポンジが汚ければ本末転倒です。
清潔な状態にしておかなければ食中毒の恐れもでてくるので、日頃から注意しつつ向き合うようにしましょう。