ジョジョ実写版を見た感想をネタバレなしで語る

 

今更ながらジョジョの実写映画をU-NEXTで見ました。控えめに言って「ジョジョファンは見なくていい」というのが感想です。

私はジョジョが大好きで、小学生の頃から単行本とジャンプを平行して読んでいました。漫画は3部からリアルタイムで読んできましたが、アニメを見たのはつい最近で、アニメも問題なく楽しめた部類の人間です。…が、実写。テメーはダメだ。

以下では、私が「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」を見た感想・レビューをネタバレなしで書いていきます(ネタバレっつっても漫画と似たようなストーリーだからアレだけど)。

なるべく言葉を選んだつもりですが酷評気味です。「実写が面白かった!」という人はブラウザバックを推奨します。

目次

ジョジョ実写版の感想・レビュー

根本的な部分(身長)からイメージが崩れていく

 

まず第一にジョジョ4部に登場するキャラのイメージの中でも、私の中では確固たるものがありまして…。それは登場人物の身長です。

歴代のジョジョはみんなデカい!具体的な身長までは覚えていませんが、3部の主人公で本作にも登場している空条承太郎は確か2m近くあって、漫画では度々「デケェ…」みたいな描写がありました。

 

ところが実写を見ていると、奇抜な格好をした男が登場して「え、これが承太郎!?」という感じ。調べてみると、演じているのは伊勢谷友介さんという俳優さんでした(名前は聞いたことあるぞ)。

Wikipediaによると身長が179cmのようで、普通に考えたら決して小さくはないんですけど、承太郎=デカいというイメージを植え付けられている漫画ファンからすると、「ちっちぇえ…」という感想しか出てきません。

 

 

同様に山岸由花子も一緒で、「康一と並んで歩いている」というのが違和感MAX。康一は漫画では160cmに満たないチビの設定で、さらにそれよりも低く見えるように描かれています。

だからその役を実写で神木隆之介さん(公称167cm)が演じてしまうと、他の役を10cm以上高くしないとバランスに違和感を覚えてしまうのは当然です。これは明らかにキャストミス。

 

 

ジョジョの漫画版やアニメ版のファンにとっては、割と印象に残っているはずのイラストがこちら(単行本41巻の表紙です)。白い服が承太郎、真ん中のリーゼントが本作主人公の仗助、紅一点が山岸由花子になります。

漫画を実写化するにあたって、やっぱキャストって重要だと思うんです。演技の上手い下手以前にもっと大事なことがあるような気がしませんか?

 

個人的にはこち亀実写で両津勘吉を香取慎吾さんが演じたのを思い出しましたが、こうなってくるともはや役者さんの演技どうこうじゃないんですよね。

決して悪く言うつもりは無いんですが「ちびっこギャングが背伸びしてシリアスに演じている」という感じ。「…もしかして笑わせようとしてる?」くらいに思う人すらいるかも。

やっぱ漫画でデカいと言われている人物を演じた役者さんが178cm、漫画でチビと言われている人物を演じた役者さんが167cmだと、色々おかしく感じるのは仕方ないかと思いました。

 

バトルシーンは意外と良かった

 

ジョジョの醍醐味はスタンドと呼ばれる、守護霊みたいなやつ同士のバトルです。実写化しようと思ったら当然ここはCGになるわけですが、実写版ドラゴンボールとかに比べたら、バトルシーンは面白かったと思います。

タイトルが「ジョジョの奇妙な冒険」ですからね。あまりがっつりCGを多用しないことで、奇妙な雰囲気というか、ジョジョを知らない人が「これ、何なの!?」という感じで、良い意味でワクワクできるような空気を感じました。

でも説明不足すぎて、ジョジョを全く知らないという人が付いてこれるかどうかは不明です。

 

時間内に物語を圧縮しすぎて色々と説明不足

 

こちらは本作主人公の東方仗助を演じる山﨑賢人さんです。東方仗助のトレードマークは何と言っても、今時見ないタイプの髪形と言葉遣いと言えるでしょう。

そして作中でも「仗助は髪形を馬鹿にされるとキレる」という原作の設定が忠実に守られているのですが、原作を知らない人からすると「…なんで?」ってなるような気がします。

 

原作を読んでいれば理由が分かるので何とも思いませんが、原作を知らないでジョジョを見ようと思った人は、ここでモヤモヤしないんですかね。

まぁ本作はあくまで第一章なので、第二章でそこに触れようと思っていたのであればアレですけど。…というか、このデキで第二章を作れると思っていたんだろうか。

 

というわけで、原作を知っている人には「漫画やアニメと比較すると、奇妙な冒険のはずが変なギャグっぽく感じる部分があるのでおすすめできない」となり、原作を知らない人には「色々と説明不足で不親切すぎるからおすすめできない」となります。

物語に興味がなくて、出演者のファンという人なら楽しめそうです。

 

ヒット漫画を何でもかんでも実写化するの、やめませんか?

邦画に限らず、最近の日本のドラマもそうなんですけど、ヒット漫画を実写化してばかりだと思いませんか?

百歩譲って、現実的な表現に無理のない少女漫画を「ジャニーズ、各事務所一押しアイドルで構成してみました!」というのは好きにしてもらえればいいんですが、少年漫画みたいな展開を実写化は無理ですって。

ドラゴンボール、銀魂、るろ剣、デスノート、ぬ~べ~、こち亀、変態仮面…。たまに評価のいい作品が出てくるからアレだけど、こんなことしてっから韓国映画が賞を取るような進化をしている間に、日本は置いてかれちゃうんじゃないの?…知らんけど。

 

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