浴室の掃除をするうえで最も衛生的に気にしたい部分と言えば『シャワー水栓』です。シャワー水栓には大きく分けて『ヘッド部』と『本体部』があります。ヘッド部は水が出てくるため清潔にしておきたい部分ですし、本体部はメッキ部分の汚れが非常に目に付く部分です。
カビに関しては汚いという見栄えの問題以前に、身体にとって非常に有害なものですから「毎日浴びている水が、実はカビだらけの所を通ってた!?」なんてことにならないようにするには、日々のお手入れが重要だと言えるでしょう。
というわけで今回は「ヘッド部の掃除方法」や「メッキ部分の水垢落としの方法」など、シャワー水栓についての掃除法についてご紹介します。
汚れの種類
カビ
シャワーホース内部に残った水分や、反射して付着した石けん成分が、カビを繁殖させる原因になっているケースが多いです。浴室の掃除にシャワーを使うため「シャワーヘッドまで気が回らないことが多い」というのが、よりカビの発生に拍車をかけていると言っていいでしょう。
多くのご家庭で掃除が行き届いてないことが多い部分です。特にシャワーヘッドの内側(内部の水の通り道)は全く目に見えない部分で、しかも湿気が逃げにくい場所なので注意が必要です。
水垢
水回りにおいて宿命と呼べる『水垢』ですが、もちろんシャワーヘッドにも水垢は発生します。
水垢はカビと違い、決して有害ではありませんが、目立つ汚れなので浴室の景観を損ねてしまいますし、何より気持ちのいいものではありませんよね。放っておくと頑固な汚れになっていくので、そうなってしまう前に落としてやるのが効果的です。
シャワーヘッド
軽度な汚れの場合
- バケツにぬるま湯(1.5リットル前後)を用意する
- その中に重曹25g、クエン酸50gを入れ、しっかり溶かす
- その中にシャワーヘッドを突っ込み、放置
- 歯ブラシなどで軽く磨く
基本的に分量はそこまでこだわる必要がありません。常識の範囲内であれば目分量で結構です。放置する時間に関しては「汚れの程度による」ので一概には言えませんが、1時間も放置すれば随分と綺麗になると思います。
この方法を行う際は浴室でやることになると思いますが、重曹とクエン酸が反応して炭酸ガスが発生するので、必ず換気扇を回すようにしてください。
頑固な汚れの場合
重曹ペースト:重曹がペースト状になるように酢を少し加えたもの(使用直前に作ること)。
シャワーヘッドに重曹ペーストを塗り、ラップで密閉し後はひたすら放置してください。本当にひどい黒ずみなどがある場合は、一晩おいてもいいと思います。
最後はしっかり水で濯いで、軽く歯ブラシで擦ってあげるといいでしょう。私は重曹ペーストを塗った上に、酢を染み込ませたティッシュを巻き付け、その上からラップを巻いたりしています。
よほどのカビなどでなければ、こちらの方法で落ちるはずです。カビ取り剤特有の鼻にくるツーンとした刺激臭が苦手だという方は、カビ取り剤を使用する前にこの方法から試してみてはいかがでしょうか。
カビが取れない場合
どうしても取れないカビについては『カビ取り剤』を使用するしかないでしょう。カビ取り剤を使用すれば一発で取れると思います。
塗り付けてラップで密閉し、放置するやり方でOKです。放置する時間が経ちすぎるとシャワー本体が傷んでしまう可能性がありますので、最長でも30分程度が望ましいと思います。
酸性タイプの製品と同時使用しないことや、手袋の着用など使用上の注意事項をしっかり守った上で使用するようにしてください。シャワーホースに根付いてしまった黒カビにも非常に効果的な方法です。ジェルなので塗りやすいですし、今のところ「最強の方法」だと思っています。
予防策
第一に『定期的な掃除』が挙げられます。カビにしろ水垢にしろ、経年的なものでなければ案外簡単に落とすことが可能です。長い期間によって積み重なったものについては一筋縄ではいかないので「そうなる前に綺麗にしてしまおう」という考えですが、これが1番の有効策だと思います。
あとは使用した際に跳ねて付着してしまった石けん成分などが残らないよう、シャワーヘッド自体もカランのお湯や水で流したりするのも効果的です。最後に水を切ってあげると、なお効果的でしょう。
メッキ部分
水垢にはクエン酸
クエン酸スプレー:水200mlに対し、クエン酸を小さじ2杯加え、空のスプレーボトルに入れる。
クエン酸スプレーを吹きかけ、歯ブラシで磨きましょう。これまで同様、汚れの程度に応じて『ラップ放置』を使ったりしてください。
汚れが頑固な場合はクエン酸の濃度を高めてもいいですが、市販されている強洗剤を使用した方が手っ取り早いかもしれません。水垢汚れに関しては、浴室以外でも洗面所や台所で使用できるので、それ用に洗剤を1つ持っていても損はしないはずですよ。
予防策
水垢の正体は『水道水に含まれる成分』なので、使用後に水滴を取り除くことで、ほぼ対策可能です。
ただし水栓の形状は、浴室の天井や壁と違ってワイパーなどが使用できない少し特殊な形状なので、吸水性に優れたウエスで拭き取るようにしましょう。
最後に
以上が『シャワー水栓の掃除方法』です。水回り全般に言えることですが、水垢防止には「濡れている部分を放置せずに、水滴を拭き取る」ということが最善です。
ちょっと面倒ですが、取れない汚れに発展してしまうよりも遥かにいいと思います。みなさんも是非やってみてください。